One Team!

多摩永山病院 感染制御部

患者さんや職員を感染症から守る感染対策を実践

hippocrates 31号 2026年10月発行

医師・看護師をはじめ医療専門職のスタッフが相互連携しながら、患者さん中心の医療を実践し、専門治療ごとにチームで活動しています。今回のONE TEAM!は、多摩永山病院の感染制御部を紹介します。
  • 感染制御部長/小児科部長/小児科専門医・指導医/アレルギー専門医

    松本 多絵先生(まつもと・たえ)

  • 主任看護師/感染管理認定看護師

    佐藤 志保さん(さとう・しほ)


  • 薬剤部係長/感染制御専門薬剤師/抗菌化学療法認定薬剤師

    田杭 直哉さん(たぐい・なおや)

  • 中央検査室主任/臨床検査技師

    榎本 純子さん(えのもと・じゅんこ)

感染制御と抗菌薬適正使用を行う多職種チーム

─感染制御部とはどのような部署ですか。

  • 佐藤:当院の感染制御部は、患者さんが安心して医療を受けられる環境をつくること、職員を感染から守り病院全体の感染対策を推進することを目的に活動しています。具体的には、院内感染状況の監視(サーベイランス)、感染制御チーム(ICT)によるラウンド、抗菌薬適正使用支援チーム(AST)によるラウンド、感染防止マニュアルの作成、職員への教育研修、感染症発生時の対応など多岐にわたります。

  • 感染制御部のメンバー

    左から(敬称略)、山田、輿石、榎本、松本、佐藤、竹内、田杭

─専門職のそれぞれの役割についても教えてください。

松本:医師として職員に対する感染制御の講義や訓練の実践に加え、エビデンスに基づいた抗菌薬の適正使用や最適化された検査オーダーの指導・支援に努めています。

佐藤:手指衛生や個人防護具の適正使用など、日々のケアの中で実践される感染対策を現場と一緒に考え指導を行っています。また、他部署や多職種との連携の中で、そこで働くスタッフと「どうすれば実践しやすいか」を考えることも大切な役割だと思っています。

田杭:薬剤部では感染制御専門薬剤師や抗菌化学療法認定薬剤師が業務にあたっています。ICTでは消毒薬の管理などを、ASTでは院内全体の抗菌薬使用量のモニタリング広域抗菌薬使用状況の監視、バンコマイシンなど血中濃度測定が必要な抗菌薬の投与設計などを行います。

榎本:臨床検査技師(微生物検査技師)の主な仕事は、患者さんから採取した検体から原因菌を特定し、効果的な抗菌薬を調べることです。ここで得られた正確なデータを速やかに感染制御部へ共有し、ASTによる抗菌薬適正使用や院内感染の防止、耐性菌が発生した際の判断材料として役立てています。

病院全体で感染対策の意識が根づくように活動

─今後に向けた課題や目標はありますか。

田杭:薬剤部では、感染制御や抗菌薬適正使用の専門資格を持つ若手スタッフの育成に注力しています。抗菌薬適正使用については院内からの問い合わせなどに対応できる体制ができつつありますが、さらに強化していきたいと考えています。

  • チームのプロフィール
  • 榎本:血液培養などの細菌検査は、検査報告までに時間がかかることがあるので、検査状況をスムーズに共有しリアルタイムに診療へ活かせるようにしたいです。

    佐藤:感染制御部だけでは感染対策はできません。病院全体での感染対策が一過性ではなく、しっかりと定着するように、研修や環境づくりを進めたいと考えています。地域との連携も注力していきます。

    松本:職員一人ひとりへ感染制御の意識を浸透させることが欠かせません。現場が気兼ねなく相談できる環境づくりを進めると同時に、改めて4病院の情報共有も活発にし、より良い感染制御を目指していきます。

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