One Team!
付属病院 臨床倫理委員会
判断が難しい倫理的症例について多職種で議論し判断を支援
hippocrates 28号 2026年02月発行
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臨床倫理委員会委員長/精神神経科部長
舘野 周先生(たての・あまね)
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看護部 副看護部長
鈴木 由美さん(すずき・ゆみ)
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医療安全管理部
宮城 泰雄さん(みやぎ・やすお)
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臨床倫理委員会 事務局/庶務課
小丸 敬之さん(こまる・たかゆき)
倫理的問題に対して病院として方向性を示す
─臨床倫理委員会とはどのような組織ですか。
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舘野:医療現場には、患者、家族、医療者など立場の異なる関係者が存在し、多種多様な臨床的葛藤があります。例えば、家族は治療を受けるべきと考えていても患者自身は治療を拒んでいる、または認知症患者が医療を受けるにあたってどのように同意を取るかなど、誰もが納得する一つの正解がない問題が生じます。この委員会はそれらに対して最終的なジャッジを下すのではなく、院内の多職種が意見を出し合い、病院としての方向性を示し、最終的な判断をサポートすることを目的としています。
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付属病院臨床倫理委員会のメンバーたち
─構成メンバーそれぞれの役割を教えてください。
舘野:委員長は最終的な判断を担うほか、緊急の案件が発生した場合に委員会で対応するかどうかを迅速に判断します。
宮城:私は医療安全部に所属しているため、医療安全の視点でさまざまな問題に関わっています。臨床倫理に関わる事例は医療安全的にグレーなことも多く、医療安全部と臨床倫理委員会とで情報を共有しながら議論しています。
鈴木:患者や家族との距離が近く、倫理問題に関わることが最も多いのが看護師です。現場で問題をキャッチした看護職は、ほかの職種を交えたカンファレンスを行い、そこで決まらないことを倫理委員会で検討する流れになっています。私は人材育成担当として看護師への倫理教育を行っていますので、研修内容などについても委員会とも連携しています。
小丸:私は事務局として、委員会規定の改定業務や周知、多職種カンファレンスの内容を集計するためのフォーマットの準備から集計までを行います。
依頼しやすく迅速な返答ができる体制に
─委員会運営にあたって重視していることはなんですか。
舘野:さまざまな診療科の医師のほか、看護部、薬剤部、ME部、医療安全部、事務などの多職種により構成されている委員会ですから、それぞれの視点で意見を出しながら議論することを重視しています。
─現在の課題と今後の目標を教えてください。
小丸:事務局としては、委員会の議論がスムーズに進むように多方面から協力していきたいと思います。
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舘野:月1回の委員会では迅速な対応が難しく、審議依頼が依頼側の負担になる可能性もあるので、案件発時に相談しやすく、速やかに返答できる体制を作っていければと考えています。
鈴木:当院のような急性期病院では特に、意思決定に迷ったときにすぐ相談できる仕組みが必要です。最近は現場での多職種カンファレンスが活発になっているので、現場カンファレンスでも専門職を含む多職種連携が進むようサポートしていきます。
宮城:現場ごとの多職種カンファレンスが進む中で、臨床倫理委員会の位置づけが変化しているということでしょう。クリティカルな問題を中心に議論して、病院としての見解を出すことで現場スタッフを守っていくことが大切になると思います。