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基礎研究で発見された膵がん血液バイオマーカーの
体外診断薬承認・保険適用についてのAMED理事長成果発表
2024年3月5日、日本医療研究開発機構(AMED)(東京大手町)でAMED理事長記者説明会が行われ、「APOA2-iTQ」の体外診断医薬品創薬成果について記者発表がなされました。
AMED三島理事長からAMEDの仕組みや現在までの取り組みなどの説明がなされ、続いて堀田がん担当疾患コーディネータ(DC)(国がん前理事長)からAMEDが実施してきた「がん研究開発マネジメントとその成果」、来年度から新たにスタートする「がん研究10か年戦略(第5次)」の概要説明がなされました。
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次にAMED支援テーマの好事例として同席した生体機能制御学分野の本田一文大学院教授から、「膵がんを診断補助する体外診断医薬品」として健康保険適用を受け、薬価が収載された「APOA2-iTQ」の基礎的探索研究から臨床開発について成果説明がなされました。この体外診断医薬品は、本田教授が膵がん患者血液のプロテオーム解析により発見した特殊なタンパク質断片で、AMED「革新的がん医療実用化研究事業」・「次世代がん医療創生研究事業」の支援テーマとして、日本医大、国がん、東レ(株)などとの共同研究により、約10年以上の歳月をかけて臨床実装されたものです。多くの記者が来場され、活発な質疑がなされました。
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右:三島良直 国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)理事長
中央:本田一文 日本医科大学大学院医学研究科生体機能制御学分野大学院教授
左:堀田知光 AMED疾患(がん)Disease Coordinator(国立がん研究センター名誉総長)