カラダカラ
消化・吸収に優れたタンパク質で胃腸疲れを解消!
~ 秋鮭 ~
カラダカラ Vol.3
消化・吸収に優れたタンパク質で胃腸疲れを解消! ~ 秋鮭 ~
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ダカラPoint!
良質のタンパク質と抗酸化作用のあるアスタキサンチン、血液をさらさらにするDHA*やEPA**などを多く含む秋鮭は、皮と身の間にコラーゲンがたっぷり。切り身を選ぶ際には、身が締まっていて、皮の色艶が良いものを選ぶようにしましょう。
アンチエイジング効果抜群の秋鮭と舞茸の炊き込みご飯
栗やサツマイモ、秋刀魚やブドウなど、この時季ならではの味覚を堪能できる「食欲の秋」。しかし、夏の暑さ対策で冷たい飲み物を常飲してきた人は、秋口になって、胃腸の疲れからくる不調に悩まされることも…。そんな時には、旬の食材の力を借りて、胃腸を優しくいたわってあげましょう。
今回紹介する「秋鮭と舞茸の炊き込みご飯」は、オールシーズン食べられる鮭の中でも、9月から11月に取れる「秋鮭」を使ったメニューです。鮭には銀鮭・紅鮭・白鮭などがありますが、日本の川に遡そじょう上するのは白鮭だけ。産卵期を迎え、生まれ育った川を目指して東北・北海道沿岸部にやってくる白鮭は、「秋鮭」と呼ばれ身が締まっています。
秋鮭のタンパク質は、消化・吸収力に優れていて、子どもやご高齢の方、体の弱っている方にも最適です。また、秋鮭のピンク色の身は、餌として食べたオキアミやエビなどの色素で、アスタキサンチンが多く含まれています。アスタキサンチンは、ビタミンCやEを大幅に上回る抗酸化作用があります。活性酸素の発生を抑えて動脈硬化を防ぎ、アンチエイジング効果も期待できます。
これ以外にも鮭には、心筋梗塞や脳卒中の予防に役立つDHA*やEPA**、血行を良くするナイアシン、粘膜や目の健康を守るビタミンA、カルシウムの吸収を高めるビタミンDとすべてのビタミンB群が含まれています。舞茸と一緒に食べて、食物繊維も上手に補いましょう。
皮目をパリッと焼き上げ栄養を逃さず皮ごと食べる
炊き込みご飯というと、手間がかかると思われがちですが、今回の実質的な調理時間は、たったの10分程度。すべての材料を炊飯器に入れたら、あとはスイッチを押すだけです。秋鮭は、皮目と身の間に栄養があるので、皮まで食べられるよう、一度フライパンで焼いてから炊き上げるのがおススメです。
生鮭であれば、塩はあらかじめ振っておき、塩鮭であれば、塩分濃度が2%の塩水に2〜3時間ほど漬けておきます。すぐに食べないときには味噌漬けにすると、おいしく保存できますよ。
カラダカラRecipe!
材料(3人前)
- 米 …… 2合
- 生鮭 …… 2切れ
- 塩 …… 適量
- 舞茸 …… 100g
- あさつき …… 適量
- 生姜 …… 10g
- だし汁 …… 350 ㎖
- 酒 …… 大さじ1
- みりん …… 大さじ1
- 薄口醤油 …… 大さじ2
作り方
- 米を研いで、ざるにあげる
- 生鮭に塩を振り10分ほど置く
- 舞茸をほぐし、生姜は千切りに。あさつきは小口切りにする
- 水気を拭いた鮭をフライパンで焼き、骨を抜く
- 炊飯器に1の米と調味料を入れ、2合の目盛りまでだし汁を入れる。軽く混ぜ合わせ、生鮭と舞茸をのせてスイッチを入れる
- 炊き上がったら全体を混ぜ、茶碗に盛ってあさつきを散らす
輿水 千波さん(こしみず・ちなみ)
日本医科大学付属病院 栄養科 係長・管理栄養士
糖尿病療養指導士、病態栄養認定管理栄養士、がん病態栄養専門管理栄養士として栄養指導をはじめ患者さんの栄養管理業務を行う。