カラダカラ

タウリンとグリシンで夏の疲れに負けないカラダに!
ホタテ

カラダカラ Vol.26

健康への第一歩は、まず食事から。体調を整えるのに効果的な旬の食材と、それを使ったおススメのレシピを紹介します。

タウリンとグリシンで夏の疲れに負けないカラダに! ~「ホタテ」 ~

  • ダカラPoint!

    ホタテには、栄養ドリンク1本分に匹敵する量の「タウリン」が含まれています。タウリンはアミノ酸の一種で、疲労軽減や肝機能のサポート、中性脂肪・コレステロールの抑制、さらに血圧の安定化が期待できます。また、睡眠の質を高めるグリシンも豊富で、夏バテしやすい時期の体調コントロールに役立ちます。

  • ホタテ

生後1年目まではオスだけ?
ホタテの不思議な生態

ホタテの旬は、夏と冬の年2回。夏(5~8月)にはたくさんのプランクトンを食べて育った、肉厚で甘みがある柔らかい貝柱を味わうことができ、冬(2~3月)は産卵を控えて卵や白子が大きく育ち卵を味わうのに適しています。冬はベビーホタテがおいしい時期でもあります。

現在は、養殖が主流となり、スーパーなどで年間を通して手に入るようになりましたが、天然ホタテの水揚げは9割が北海道です。夏はオホーツク海沿岸、冬は噴火湾や函館周辺で多く水揚げされ、養殖に比べて貝殻の付着物が少なく、味が濃くて貝柱も太いのが特徴です。

また、ホタテは、卵巣を持つメスと精巣をもつオスがいる「雌雄異体(しゆういたい)」の貝です。しかし、実は、生まれて1年ほどはすべてオス。2年目以降に、約半数がメスに性転換するユニークな特性があります。オスとメスの見分け方は、ランと呼ばれる三日月型をした部分が白いのがオス(精巣)、ピンク色をしているのがメス(卵巣)です。

ホタテに含まれる亜鉛は、摂りすぎると、吐き気、嘔吐、下痢などの消化器系の不調を引き起こしやすく、また、ホタテのウロ(内臓にあたる黒い部分)には、貝毒が含まれている可能性もあります。夏の大ぶりのホタテは、女性なら3個、男性なら4個を目安に、ウロは取り除いてから食べるようにしましょう。

「砂抜き」不要でお手軽!
殻付ホタテのバターしょうゆ焼き

今回紹介するのは、水に溶けやすいタウリンやビタミンB群を丸ごと摂れる殻付ホタテのバターしょうゆ焼きです。

ホタテは砂に潜らないため、アサリやシジミなどと違って砂抜きの必要がありません。すぐに調理できるのはうれしいですよね。購入後はできるだけ当日中に食べるのが理想ですが、難しい場合は、以下の方法で保存しましょう。

殻から貝柱を外し、塩水で軽く洗って水気を拭き取ってから密閉袋に入れ、冷蔵・冷凍保存する。冷蔵の場合は2~3日以内、冷凍した場合も、解凍後はできるだけ早く食べましょう。

解凍するときは、キッチンペーパーを敷いた皿の上に凍ったホタテをのせ、ラップをして4~6時間かけて冷蔵庫で解凍する。または、塩をふりかけた氷に凍ったホタテをサンドしてラップをし、数時間放置して半解凍すると、見た目にも艶やかに解凍できます。

カラダカラRecipe!

殻付ホタテの バターしょうゆ焼き
材料(2人分)

  • 殻付ホタテ貝 2枚
  • アスパラガス 2本
  • ホールコーン 小さじ2
  • バター 適量
  • しょうゆ 適量

作り方

  1. ホタテの片側の貝柱をバターナイフなどで外し、白い貝殻側を残して開く。アスパラガスは筋をとって下茹でし、3等分に切っておく。
  2. 貝柱とヒモ、エラ、生殖巣、ウロを取り分ける。ウロは捨ててヒモは塩でよく洗い、その他の部位はキッチンペーパーで水気をとる。
  3. 食べやすいように貝柱に切れ目を入れ、白い殻側を皿代わりにし、網をのせたグリルやフライパンで加熱
  4. 表面が白っぽくなってきたら、ホタテを裏返し、アスパラ・ホールコーンをのせて、火が通ったらバターを適量のせ、しょうゆを加える。

 

※ 貝殻が非常に熱くなるので、取り扱いには注意しましょう。
※ 貝柱だけを取り出し、フライパンで焼いてもOK。

酒井 良子さん

酒井 良子さん(さかい・よしこ)

日本医科大学付属病院
栄養科 栄養科長・管理栄養士

糖尿病療養指導士、NR・サプリメントアドバイザー、栄養相談専門士、人間ドック健診情報管理指導士を取得。生活習慣病の栄養管理に力を入れるとともに、栄養科の責任者としておいしい病院食を目指しメニュー改善に取り組む。

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