カラダカラ

カルシウムが豊富で干せば牛乳の18倍に!
桜エビ

カラダカラ Vol.25

健康への第一歩は、まず食事から。体調を整えるのに効果的な旬の食材と、それを使ったおススメのレシピを紹介します。

カルシウムが豊富で干せば牛乳の18倍に! ~「桜エビ」 ~

  • ダカラPoint!

    桜エビはカルシウムが豊富です。特に、干した桜エビには牛乳の18倍、サバの7倍にあたる約2,000mg/100g以上のカルシウムが含まれ、骨密度の維持や骨粗しょう症予防に役立ちます。また、強い抗酸化作用を持つアスタキサンチンも含まれ、体内の活性酸素を抑えて老化を遅らせ、免疫力を強化します。

  • 桜エビ

日本で唯一、駿河湾でのみ水揚げされる「桜エビ」

桜エビは、日本で唯一、静岡県・駿河湾でのみ水揚げされる希少な食材です。

体表には160個の発光体がついていて、海の中で透き通った桜色をしていることから、その名がつきました。

食材としての歴史は、1894年(明治27年)、静岡県由比(現:静岡県・清水区)で、アジの網引き漁をしていた漁師が、たまたま深く潜った網から大量の桜エビを発見したのが始まりです。これは、駿河湾の最深部が水深2500メートルと日本一深く、富士山や大井川、安倍川などから豊富なプランクトンが流れ込んで、大きな海流もなかったことから、桜エビの生育に適していたためです。

現在は、資源保護を目的に漁獲制限が設けられ、漁が可能なのは、春(3月下旬~6月上旬)と秋(10月下旬~12月下旬)の年2回のみ。毎年6~8月に繁殖期のピークを迎え、約1年3カ月~1年半で最大5センチメートル程に成長します。

桜エビは、春と秋で味わいが変わり、秋の桜エビは殻が柔らかく、刺身や丼ものに向いているのに対し、春の桜エビは、殻がやや硬くて旨みが凝縮され、かき揚げなどに向いています。

生・乾燥・釜揚げ、
それぞれにピッタリの料理は?

桜エビの風味を手軽に味わえる「天かす入り桜エビのおにぎり」です。今回は、炒めることで香ばしさの増す「干し桜エビ」を使い、さくさくの天かすとともにおにぎりにしました。

桜エビには、乾燥桜エビ以外にも、生や釜揚げがあります。

・生の桜エビ: 鮮度が命なので産地周辺にしか出回らず、プリッとした食感と甘味が特徴。刺身や寿司のトッピング、冷製パスタにすると、甘味と柔らかな食感が楽しめます。

・釜揚げ桜エビ: 水揚げされたばかりの桜エビを塩茹でしたもの。ふっくらピンク色になって風味が引き立ちます。そのままでもおいしく食べられますが、雑炊やお吸いもの、卵焼きにもよく合います。

・乾燥桜エビ: 日光で干した「天日干し」、乾燥機で乾燥させた「素干し」、煮てから干した「煮干し」の3種類。常温でも長期保存が可能で、サラダやスープ、炒め物など幅広い料理に使用できます。

カラダカラRecipe!

天かす入り桜エビのおにぎり(調理時間:10分程度)
材料(3~4個分)

  • 炊いたごはん 茶碗2杯分
  • 天かす 大さじ2
  • 干し桜エビ 大さじ3
  • ごま油 大さじ1/2
  • しょうゆ 小さじ1
  • 塩 少々
  • (お好みで)小口ネギ、青じそ、ゴマ、青のり

作り方

  1. フライパンにごま油を熱し、干し桜エビを入れて炒る。
  2. カリッとしたら、しょうゆを加えて風味を引き出す。
  3. 炊いたご飯に天かすと炒った桜エビ、お好みで、小口ネギ、青じそ、ゴマ、青のりを入れて混ぜる。
  4. 手に塩をつけて、おにぎりに握る。
百瀬祐子さん

百瀬 祐子さん(ももせ・ひろこ)

日本医科大学付属病院
栄養科 管理栄養士

病棟の栄養管理、病棟巡回、栄養指導業務に携わっている。体のために、美味しく、栄養を補える栄養管理を目指している。

PAGE TOPへ