
カラダカラ
カリウム、鉄、ビタミン類が豊富に含まれる栄養満点野菜
ほうれん草
カラダカラ Vol.24

カリウム、鉄、ビタミン類が豊富に含まれる栄養満点野菜 ~「ほうれん草」 ~
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ダカラPoint!
栄養価が高い野菜として、戦後に消費が急増したほうれん草。貧血予防に欠かせない鉄分をはじめ、高血圧予防やむくみ対策として有効なカリウム、抗酸化作用がありアンチエイジングが期待できるビタミンAとCなど、多くの栄養素を含んでいます。特に冬に収穫されるものは甘みや栄養価が高くおすすめです。
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冬採りのほうれん草はビタミンCが夏採りの3倍
「ほうれん草」とひとくちに言っても、アジア地域に広まった「東洋種」、ヨーロッパ地域で育成された「西洋種」、その2種を掛け合わせた「交配種」の3種類に大きく分けられます。
東洋種は葉が薄く尖っていて、深い切れ込みがあり、根元が赤いのが特徴。アクが少なく歯切れがいいので、おひたしなどに向いています。
西洋種は葉が厚くて丸みを帯び、根元は色づいていません。えぐみや土臭さがあるので、バター炒めなどの加熱調理向きです。
交配種は両種の特徴を兼ね備えていて、現在の主流となっています。葉に切れ込みがある「剣葉種」と葉が丸い「丸葉種」があり、えぐみが少ないことから、さまざまな料理に使われています。
そんなほうれん草の旬は冬。夏に収穫する品種もありますが、冬採りのほうが甘みや栄養価が高く、ビタミンCは夏採りの3倍も含まれています。ビタミンCは鉄分の吸収を助ける栄養素でもあるので、ほうれん草の鉄分をより効率的に取ることができます。
旬のほうれん草をおいしくいただくポイントは、新鮮なものを選ぶこと。葉の緑色が濃く、葉先に張りがあってみずみずしいものがおすすめです。根元がふっくらとしているものは、甘みのあるほうれん草の特徴です。
コーンと一緒に炒めてアンチエイジングに期待
ほうれん草を使ったレシピで代表的なものに「ほうれん草とベーコンのソテー」がありますが、実はほうれん草とベーコンは、相性があまりよくありません。ベーコンに含まれるリン酸塩が、ほうれん草に多く含まれる鉄分やカルシウムの吸収を妨げてしまうのです。
そこで紹介したいのは「ほうれん草とコーンのバターソテー」です。コーンにはビタミンB群やビタミンEが豊富に含まれています。ほうれん草同様、抗酸化作用がありアンチエイジングが期待できるので、相性は抜群です。
ほうれん草は、炒める前に軽く下茹でしておくと、炒め時間を短くすることができ、色鮮やかに仕上げることができます。
カラダカラRecipe!
ほうれん草とコーンのバターソテー
材料(2人分)
- ほうれん草 1束(200g)
- コーン缶 1缶(180g)
- バター 大さじ1
- しょうゆ 小さじ1
- こしょう 少々
作り方
- ほうれん草はよく洗い、5cm幅に切ってさっと茹で、水気を絞る。
- コーンは缶を開けて、缶汁を切る。
- フライパンにバターを熱し、コーンを広げ入れる。ほうれん草を加えてさっと炒める。
- しょうゆをまわし入れ、こしょうを振って完成。

酒井 良子さん(さかい・よしこ)
日本医科大学付属病院
栄養科 栄養科長・管理栄養士
糖尿病療養指導士、NR・サプリメントアドバイザー、栄養相談専門士、人間ドック健診情報管理指導士を取得。生活習慣病の栄養管理に力を入れるとともに、栄養科の責任者としておいしい病院食を目指しメニュー改善に取り組む。