カラダカラ

ダイエットの強い味方
冬瓜

カラダカラ Vol.18

健康への第一歩は、まず食事から。体調を整えるのに効果的な旬の食材と、それを使ったおススメのレシピを紹介します。

ダイエットの強い味方 ~ 冬瓜 ~

  • ダカラPoint!

    「天然の界面活性剤」といわれ、中性脂肪を溶かして糖の吸収を抑制してくれるサポニンが含まれています。また、冬瓜の食物繊維は、不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の割合が2:1と理想的なバランスで、腸内環境を整える他、豊富なカリウムによって、余分なナトリウムや水分を老廃物として排出してくれます。

  • 冬瓜

夏に旬を迎えるのに「冬の瓜」

6月から9月に旬を迎える冬瓜(とうがん)は、淡白でやわらかな果肉が特徴の夏野菜。「冬の瓜」と書くのは、皮が硬くて厚く、涼しい場所であれば、冬まで貯蔵できるのが由来です。

原産国はインドや東南アジアで、5世紀頃、中国を経由して日本に伝わってきました。水分が多くて低カロリーなことから、古代中国の薬学書には「痩せたい人は長期間食べ続けたほうがよく、太りたい人は食べてはならない」と書かれているなど、ダイエット食材としても古くから用いられてきました。

日本では、関東以南の地域で多く生産され、生産量1位の沖縄では「シブイ」、富山県や石川県では「カモリ」など、その地方特有の呼び名で親しまれています。

冬瓜には、縦長で緑色の「琉球冬瓜」、丸くて熟すと白い粉をふく「丸冬瓜」などがあり、大きなものだと15㎏以上になることも。一般家庭では調理しにくいイメージがありますが、最近ではカットして売られていたり、1~2㎏程度のミニ冬瓜(小冬瓜・姫冬瓜など)もスーパーで見かけたりします。

おいしい冬瓜の見分け方は、ずっしりと重みがあり、表面に傷や傷みがなく、色が鮮やかであること。カット売りであれば、タネが詰まっていて、果肉がみずみずしく、切り口が変色していないものを選ぶといいでしょう。

カットされた冬瓜を冷蔵保存するには、ワタと種をスプーンで取り除き、皮付きのままキッチンペーパーとラップに包んで野菜室に入れておくと、5日間程度日持ちします。冷凍保存する場合は、皮を剥き、カットした状態で保存用袋に重ならないように並べてしまいます。

皮を厚く剥きすぎないのがおいしく食べるポイント

今回のレシピは、小料理屋で提供されるような玄人感のある「冬瓜のそぼろあんかけ」です。鶏ひき肉以外にカニやエビでもおいしく食べられます。

冬瓜の下処理は、扱いやすい大きさにカットしてから皮を剥くのが一般的ですが、厚く皮を剥きすぎてしまうと煮崩れたり、皮の部分の栄養を逃してしまいます。少し青みを残して皮を剥き、5分ほど下茹ですると、味が染み込みやすくなりますよ。

カラダカラRecipe!

冬瓜の鶏そぼろあんかけ
材料(2人分)

  • 冬瓜(皮をむいた状態) 200g
  • 鶏ひき肉 50g
  • 枝豆(茹でたもの) 20g
  • サラダ油 小さじ1
  • 片栗粉 大さじ1
  • ごま油 小さじ1
  • 【A】
  •  だし 400ml程度(冬瓜が浸る程度)
  •  しょうゆ 大さじ2
  •  みりん 大さじ2
  •  酒 大さじ2
  •  しょうが(すりおろし) 少々

作り方

  1. 冬瓜は、包丁で縦に半分に割り、種とワタを取り除いてピーラーなどで皮を剥く
  2. 1を食べやすい大きさにカットし、下茹でする。鍋に冬瓜が浸るくらいの水を入れたら、2~3分中火にかけ、ザルにあげて水気を切る
  3. フライパンにサラダ油をひき、鶏ひき肉を入れて、中火で色が変わるまで炒める
  4. 鍋にAの材料を入れて煮立ったら、2と3を加えて蓋をし、10分ほど煮る
  5. 冬瓜に竹串が通ったら、水に溶いた片栗粉でとろみをつけ、最後にごま油を回し入れる
  6. 鶏ひき肉が上になるように皿に盛り付けて、茹でた枝豆を散らす
酒井 良子さん

酒井 良子さん(さかい・よしこ)

日本医科大学付属病院 栄養科 栄養科長・管理栄養士

糖尿病療養指導士、NR・サプリメントアドバイザー、栄養相談専門士、人間ドック健診情報管理指導士を取得。生活習慣病の栄養管理に力を入れるとともに、栄養科の責任者としておいしい病院食を目指しメニュー改善に取り組む。

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