カラダカラ

豊富なネバネバ成分で 夏バテを防止! ~ オクラ ~

カラダカラ Vol.2

健康への第一歩は、まず食事から。体調を整えるのに効果的な旬の食材と、それを使ったおススメのレシピを紹介します。
オクラの料理

豊富なネバネバ成分で夏バテを防止! ~ オクラ ~

  • ダカラPoint!

    オクラは、色が濃く鮮やかな緑色をしていて、産毛がしっかりと残っているものが新鮮です。 また小さめのサイズで弾力があるものの方がおいしいとされています。 アフリカが原産国の野菜なので、寒さに弱いため、冷蔵庫ではなく冷暗所で保存するようにしましょう。

  • オクラ

暑さに負けない体をつくるオクラの豚肉巻き

年々、厳しさを増す夏の暑さ。食欲も減退しがちですが、夏を乗り切るためにも、食事をしっかりとるように心がけたいものです。夏に旬を迎える野菜は、夏に不足しがちな水分やカリウム、ビタミン類を補ってくれるものがたくさんあります。

今回紹介するオクラは、夏バテ防止に効果的なネバネバ成分のペクチンとムチンが豊富。 さらに〝疲労回復のビタミン〞と呼ばれるビタミンB1を豊富に含む豚肉でオクラを包んだ「オクラの豚肉巻き」は、夏バテに効く最強のレシピといえるでしょう。

オクラにはペクチンやムチン以外にも、βカロテンやビタミンB1、ビタミンC も含まれています。 βカロテンには抗酸化作用があり美容と健康に良いとされていますし、ビタミンB1 やビタミンC には美肌効果があるので、強い紫外線を浴びたときは、オクラの豚肉巻きを食べるのも良いといます。

さらにオクラはカルシウムや鉄分、食物繊維も豊富で栄養バランスの良い食材。 血圧の降下作用やコレステロールの除去、血糖の急な上昇を抑制するなどとして、動脈硬化や糖尿病の予防なども期待される優秀な野菜なので、頻繁に摂取したい野菜の一つです。

調理法に気を付けて栄養を余さず摂取

暑い夏は、調理も手早く済ませたいものですね。 オクラは生でも食べられるので下茹ではせず、産毛を下処理しただけで、豚肉を巻いていきます。豚肉もしゃぶしゃぶ用などの薄切りのものを選んで、なるべく加熱時間が少なくなるようにします。

ただし気を付けたいのは加熱方法。
さっぱり食べようとして茹でることを考える方もいるかもしれませんが、ビタミンB1は水溶性ビタミンなので、茹でるとビタミンB1の半分以上が流れ出てしまいます。ですから茹でずに、フライパンでサッと炒めるようにしましょう。

実はオクラは家庭でも栽培できる野菜です。 私もプランターに植えて、夏には収穫を楽しんでいます。 ただし大きくなりすぎると固くなるので要注意です!

カラダカラRecipe!

材料(1人前)

  • オクラ …… 60g(5本)
  • 豚ロース …… 100g(しゃぶしゃぶ用)
  • 片栗粉 …… 少々
  • サラダ油 …… 2g
  • 醤油 …… 5cc
  • みりん …… 3cc
  • 砂糖 …… 2g
  • 白いりごま …… 0.1g(お好みで)

作り方

  1. オクラを軽く塩でもんで産毛をとる。
  2. 豚肉をのばしてオクラに巻く。
  3. 豚肉を巻いたオクラに薄く片栗粉を振る。この時片栗粉はつけすぎないようにする。
  4. 温まったフライパンに少量のサラダ油をひき、肉巻きを焼く。テフロン加工のフライパンを使うとサラダ油は必要なし。
  5. 豚肉に火が通ったら、砂糖、みりん、しょうゆを入れからめる。
  6. 最後に白ごまを振りオクラが見えるようにカットして皿に盛り付け出来上がり。

※ムチンは動物界にだけ存在するもので植物界には存在していないといわれており、オクラに含まれている『ムチン』という物資と動物の粘性物質のである『ムチン』は異なるものと認識しております。日本国内では、広く一般的にネバネバ成分を『ムチン』という名称で用いられる風習があり、今回記事中でもわかりやすくするため用いています。

酒井 良子さん

酒井 良子さん(さかい・よしこ)

日本医科大学付属病院 栄養科 副栄養科長・管理栄養士

糖尿病療養指導士、NRサプリメントアドバイザー、栄養相談専門士、人間ドック健康情報管理指導士を取得。 生活習慣病の栄養管理に力を入れるとともに、栄養科の責任者としておいしい病院食を目指しメニュー改善に取り組む。

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