カラダカラ

αピネン効果で、ストレスを緩和
ミョウガ

カラダカラ Vol.14

健康への第一歩は、まず食事から。体調を整えるのに効果的な旬の食材と、それを使ったおススメのレシピを紹介します。

αピネン効果で、ストレスを緩和 ~ ミョウガ ~

  • ダカラPoint!

    ミョウガの独特な香りは、ヒノキやイトスギなどの樹木に含まれる「αピネン」という精油成分によるものです。αピネンには、森林浴などと同様の癒やし効果があり、ミョウガを摂取することで、抗不安・ストレス緩和作用によって、行動が活発になったり睡眠の質が向上したりします。

  • ミョウガ

ミョウガを食べ過ぎると
「物忘れをする」?

ミョウガは、アジア東部が原産のショウガ科の仲間です。中国やベトナムの一部、韓国などでは、薬膳の原料として栽培されていて、食用栽培をしているのは日本だけだといわれています。

私たちが普段、食べているのは、地下に伸びた茎からフキノトウのようにポッコリと顔を出した花穂の部分です。江戸時代には、牛込早稲田から小石川までの一面にミョウガ畑が広がっており、今でもその名残から、それらの地域を、「茗荷谷(みょうがだに)」と呼んでいます。

ミョウガには、「たくさん食べると物忘れをする」という言い伝えがあり、落語の小噺(こばなし)にもなっています。もともとは、仏陀の弟子の一人が、自分の名前ですら忘れてしまうほど物覚えが悪く、その弟子の墓場から生えた草に、「名荷(みょうが)」と名付けたのが由来で、科学的根拠はありません。

ミョウガは、薬膳にも使われ、大脳を刺激して頭をシャキッとさせる効果や、熱を冷ましてくれるので、むくみや夏バテ防止に効果があります。その他、発汗・食欲増進に役立つだけではなく、冷えや生理不順・更年期障害などにも効果があるといわれています。

ミョウガの旬は、夏から秋にかけてです。身や穂先がキュッと締まっていて、小ぶりで身が太く、表面に艶があり色鮮やかなものを選ぶと間違いないでしょう。

夏バテで食欲不振でも食べられる香味和え

今回、ご紹介するのは、ミョウガの香りが食欲をそそる、さっぱりとした香味和えです。冷奴にのせて食べてもおいしく召し上がれます。

余ったミョウガは、冷蔵であれば、濡れたキッチンペーパーに包んで10日間ほど、密閉容器に入れて浸水すると20日間ほど保存ができます。また、カットして、冷凍したミョウガを、そのまま薬味として、めんつゆに入れれば、おいしく冷たいそうめんが食べられます。ぜひ、暑い日に試してみてください。

カラダカラRecipe!

ミョウガとキュウリの香味和え
材料(2人分)

  • ミョウガ…1個
  • キュウリ…1本
  • 乾燥ワカメ…0.5g
  • (A)
  •  めんつゆ(2倍濃縮タイプ)…小さじ1/2
  •  しょうゆ…大さじ1/2
  •  酢…小さじ2
  •  ごま油…小さじ1/2

作り方

  1. キュウリの皮を縦にむく(しまむきにすると、味が染み込みやすくなる)
  2. 1のキュウリを薄い輪切りにして、分量の塩で軽くもむ。流水で流して軽く搾って水気を切る
  3. ミョウガを縦半分にカットし、千切りにする。その後、5〜10分程度水にさらす
  4. 乾燥ワカメを水で戻して搾る
  5. Aに、ミョウガ(飾り用に少し残しておく)、キュウリ、ワカメを入れて和える
  6. 器に盛り付け、ミョウガを添える
酒井 良子さん

酒井 良子さん(さかい・よしこ)

日本医科大学付属病院 栄養科 栄養科長・管理栄養士

糖尿病療養指導士、NRサプリメントアドバイザー、栄養相談専門士、人間ドック健康情報管理指導士を取得。生活習慣病の栄養管理に力を入れるとともに、栄養科の責任者としておいしい病院食を目指しメニュー改善に取り組む。

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