カラダカラ
消化を促し胃腸を守る
キャベツ
カラダカラ Vol.13
消化を促し胃腸を守る ~ キャベツ ~
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ダカラPoint!
キャベツの搾り汁から発見されたビタミンUは、消化を促し、胃腸の粘膜を丈夫にしたり、荒れた胃壁を整えたり、胃酸の分泌を調整したりするのに役立ちます。ビタミンUは、ビタミンではなくアミノ酸の一種で、別名は「キャベジン」。胃腸薬の成分として、胃潰瘍予防や十二指腸潰瘍にも効果を発揮します。
とんかつの添え物として全国に広まったキャベツ
新年度に入り、環境変化によるストレスなどから、胃腸に不快感がありませんか? そんなときには、「キャベツ」がお勧めです。
キャベツのルーツは、青汁の原料として知られるケールです。その後、品種改良により葉が丸く巻いた現在のキャベツに近い品種が作られ、戦後の洋食ブームによって、とんかつの添え物として、日本でも全国的に食べられるようになりました。
食物繊維を多く含むキャベツは、油の吸収を抑える働きがある他、ビタミンUが胃酸過多を防ぎ、胸焼けを解消します。また、ビタミンCやイソチオシアネート化合物やペルオキシダーゼなどの酵素の働きによって、がん予防にも役立ちます。
キャベツは一年中食べられますが、品種によって旬が異なります。4〜6月に出回る「春キャベツ」は、巻きがゆるくてやわらかいので生食に向き、逆に、冬に旬を迎える「寒玉」は、ぎっしりと葉が巻いていて重く、お好み焼きなどに向いています。それ以外にもキャベツには、夏・秋キャベツや紫キャベツ、芽キャベツ、3キロ以上の大きさになる冬藍(とうらん)、葉が巻いていないコールラビなど、さまざまな品種があります。
一般的なキャベツは、外側の葉が丸まって空洞な器となり、その後、芯を中心に新たな葉がミルフィーユ状に重なって成長していきます。春キャベツを選ぶ際には、芯がみずみずしいものであれば、やわらかな食感を味わえるでしょう。
色鮮やかなサラダを家庭で手軽に作ろう
今回のレシピは、旬の春キャベツと赤みが鮮やかなタコを使った「ごま風味・タコとキャベツのサラダ」です。タコ以外にも、エビやイカでも代用でき、市販のドレッシングを使ってもおいしく召し上がれます。
余ったキャベツは、芯をくりぬき、湿ったペーパータオルを詰めてから新聞紙にくるんでビニール袋に入れ、冷蔵庫で保管します。キッチンペーパーは、2、3日で取り換えると衛生的です。
カラダカラRecipe!
ごま風味・タコとキャベツのサラダ
材料(2人分)
- キャベツ…1/4玉
- タコ(ゆでてあるもの)…150g
- ドレッシング
- 白練りごま…大さじ1
- レモン汁…大さじ1
- はちみつ…小さじ2
- しょうゆ…小さじ1
- オリーブオイル…大さじ1
- 黒こしょう…適量
作り方
- キャベツとタコを一口大にカットする(タコは乱切りに)
- 耐熱容器にキャベツを入れ、ラップ後、電子レンジで600W 5分加熱する
- 2の粗熱が取れたら、タコとドレッシングを加えてあえる。お好みで黒こしょうをかければ完成
輿水 学さん(こしみず・まなぶ)
日本医科大学付属病院
栄養科 係長・管理栄養士・調理師
栄養指導や患者さんの栄養管理を行う。おいしく、しっかりと栄養がとれるメニュー作りを心掛けている。