カラダカラ
ダブルの整腸作用で「腸活」を!
サツマイモ
カラダカラ Vol.11
ダブルの整腸作用で「腸活」を!~ サツマイモ ~
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ダカラPoint!
サツマイモを切ると出てくる白い液体「ヤラピン」が、腸の働きを促進して便を軟らかくします。また、豊富に含まれる不溶性食物繊維が便の量を増やし、腸の蠕動(ぜんどう)運動を促し、便秘を解消したり免疫力を高めたりするのに役立ちます。
白米より低カロリーで
便秘解消のダイエット食材
ほくほく、しっとり、ねっとり……秋になると、味や食感が異なるさまざまな種類のサツマイモが出回ります。
ほくほく系の紅あずまや鳴門金時などは、焼き芋や天ぷら、煮物などに向き、しっとり系のシルクスイートなどは、料理以外にも、スイートポテトなどのお菓子に使われます。また、糖度が高く濃厚な甘さが特徴のねっとり系の安納芋や紅はるかなどは、お菓子だけでなく干し芋としてよく食べられます。
サツマイモの原産地は、メキシコを中心とするアメリカ大陸の熱帯地域だといわれています。1600年ごろ、中国から琉球国に入り薩摩(さつま)に伝わった後、江戸時代の飢饉の救荒作物として関東で広まり、「サツマイモ(薩摩の芋)」と呼ばれるようになりました。
秋の味覚として知られていますが、実際には収穫後すぐではなく、貯蔵して適度に水分が抜け、甘みが凝縮された10月から翌年の1月ごろが食べ頃です。
サツマイモのカロリーは白米より少なく、主食をサツマイモに換えると、カロリーは抑えられ、甘味による満足感も得られます。また、サツマイモ特有の成分であるヤラピンと豊富な食物繊維が便秘解消にも役立つので、ダイエットにもぴったりです。
おいしいサツマイモは、ずっしりと重量感があります。真ん中がふっくらして、ひげ根の少ないものを選ぶと間違いないでしょう。購入後は、新聞紙に包んで冷暗所に保存しましょう。
シンプル、手間入らずの「サツマイモのお菓子」
今回、紹介するのは「サツマイモの塩バター炒め」です。サツマイモの自然な甘味と塩バターが相性抜群で、一口食べると手が止まりません。
サツマイモの皮には、抗酸化作用のあるポリフェノールやビタミンCが含まれ、皮と実の間には、整腸作用のあるヤラピンが多く含まれているので、皮ごと食べるのがお勧めです。塩バターで炒めた後、砂糖ではなくカレー粉を少々まぶすと、スナック感覚のおつまみとしてもおいしくいただけます。
カラダカラRecipe!
サツマイモの塩バター炒め
材料
- サツマイモ…1/2本(280g程度)
- 有塩バター…10g
- 砂糖…大さじ2
- 塩…少々
- 白ごま…少々
作り方
- サツマイモは、長さ5cm、幅1cmの棒状に切ってさっと水にさらす
- 水気を切った1を耐熱容器に入れ、ふんわりラップをかけて、電子レンジで600ワットだと4分加熱。その後、キッチンペーパーなどで水気を拭き取る
- フライパンにバターを入れて火にかけ、2のサツマイモを入れて、転がしながらこんがり焼き色を付けたら、仕上げに砂糖、塩を加えてさっと炒める
- 器に盛り付け、白ごまをかける
輿水 学さん(こしみず・まなぶ)
日本医科大学付属病院
栄養科 係長・管理栄養士・調理師
糖尿病療養指導士として、栄養指導や患者さんの栄養管理を行う。おいしく、しっかりと栄養がとれるメニュー作りを心掛けている。