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日本医科大学の最新トピックスをご紹介します
米国の大学との協定に向けて
hippocrates 27号 2025年10月発行
現在、日本医科大学では、教育・研究のさらなる発展をめざし、国際化を積極的に推進しています。特に欧米の有力大学との協定締結を進め、本学の学生が海外において多様な経験を積む機会を創出することに力を注いでいます。昨年度には、イギリスのサウサンプトン大学と協定を締結し、すでに学生の短期留学が開始され、着実に成果を上げています。
日本医科大学学生の留学プログラムは主に二つあります。一つは海外選択クリニカルクラークシップ(海外選択CC)で、海外の一流施設で臨床実習を実際に体験できるプログラムです。2004年から始めたこのプログラムは単なる病院見学ではありません。海外各病院のClinical Elective Courseに参加して現地の医学生と一緒に臨床実習を受けるもので、日本医科大学の教育カリキュラムの一環として第6学年を対象として実施されています。これまでに協定校である米国のハワイ大学、ジョージワシントン大学、南カリフォルニア大学、タイのチェンマイ大学、タマサート大学などを中心に、多くの学生が海外での臨床実習を受けてきました。もう一つはサマースチューデント制度で、主に第2-4学年の学生を対象とした夏期休暇を利用する海外短期留学制度であり、これまで米国国立衛生研究所(NIH)等で行われてきました。
こうした取り組みの一環として、さらなる海外派遣先を開拓する目的で、2025年6月1日から6日にかけて、弦間昭彦学長と私と、王姝国際交流センター主任の3名で、アメリカのジョンズホプキンス大学およびスタンフォード大学を訪問しました。両大学では、本学学生のサマースチューデントとしての受け入れや、海外臨床実習(いわゆる海外選択CC)を視野に入れた大学間協定の可能性について意見交換を行い、いずれの大学においても前向きな意向が示されました。
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特にジョンズホプキンス大学には、本学卒業生であり現在は臓器移植分野で世界的に活躍されている山田和彦教授が在籍しており、またスタンフォード大学には、本学客員教授でもある呼吸器内科学のHeather Wakelee教授がいらっしゃいます。今後、本学から両大学に学生を派遣する際には、こうした日本医科大学に縁のある先生方が学生の学びと成長を力強く支援してくださることが期待されます。
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右からCameron教授、弦間学長、小川センター長、王主任、山田教授
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右から小川センター長、Hennessey-Hsieh教授、弦間学長、王主任、Wakelee教授
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Wakelee教授、O’Hara教授らと意見交換
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スタンフォード病院にて
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右から弦間学長、Wakelee教授